ウユニまでの空路
ウユニまでの定期便を運行しているのは次の2社。
使用機材は、Amaszonas航空が主にボンバルディアCRJ-200(たまにフェアチャイルド メトロM-23)、BoA社が主にボーイング737-300又は737-700 (たまにボンバルディアCRJ-200)を使用しています。
上記2社以外にTAM航空(Transporte Aéreo Militar:ボリビア空軍航空)が不定期で運行する事もあるが事前にわかりづらい。何かの都合でラ・パスからウユニへ飛来し、「ラ・パスまでの復路が空荷の為、乗客をを募集しているので客集めをしてほしい」と出発前日にウユニ市内のツアー会社へ広報に回る軍人さんがいた事もあります。この場合料金は上記2社よりも割安でした。
時刻表 ウユニ着便 2018.9現在 利用時は要確認
時刻表 ウユニ発便 2018.9現在 利用時は要確認
おおよその料金表 2018.9現在(片道料金。往復割引等無し)
荷物サイズ・重量制限
航空機材写真集
ウユニ空港
観光客増加に伴い2011年に新設された空港です。空港ターミナルには国際空港と書かれていますが・・・。滑走路規模はエル・アルト空港と同等である事から同空港でテスト済みのボーイング787、747、エアバスA350と言った大型機の乗り入れも物理的には可能であろうと思われます(舗装厚が不明ですが)。
空港とウユニ市内の交通はタクシーのみで、飛行機発着の前後にしか客待ちのタクシーはターミナルにいません。ターミナル内の航空会社チェックインカウンターも発着便の前後しか人影はありません。
ウユニ空港発便については空港税をウユニ空港にてチェックイン後に支払います(11ボリビアーノス)。
ウユニ路線の航空運賃は他の国内路線に比べ、外国人観光客料金としか思えない高値設定となっています。ボッタクリのようにも感じますが、雨季以外のオフシーズンは客席ガラ空きでも定期便数を維持していることを考えれば致し方ないのかもしれません(ほとんど外国人観光客しか乗らない路線ですから)。
ウユニ空港 見取図
エル・アルト空港
ビル・ビル空港
ウユニ空路からの眺め
空路でウユニへ向かう場合、ウユニ塩湖を飛行機内から見たければ右側の席を選ぶと良いです。逆にウユニ発の場合は左側の席を選べば良いです。
ラパス、ウユニ間の飛行ではボリビアで最も高い山・サハマ山、ラパスの象徴イリマニ山、ポーポ湖、コイパサ塩原、隕石クレーター、ウユニ塩湖、トゥヌーパ火山、塩湖岸の塩のホテル群、プラヤ・ブランカ、塩の採取場、と言った場所を見る事が出来ます。
Amaszonas航空就航路線
BoA航空就航路線
ウユニまでの陸路
陸路でウユニへ向かう場合、多数の会社がバスを運行しています。バス以外にもトゥルーフィーと言うミニバンを使った乗り合い車両もあります。
陸路は空路に比べて非常に安価ですが、バスにしろトゥルーフィーにしろ事故を起こすかもしれないと言う事を覚悟して利用しないといけないのがウユニ路線に限らずボリビアの陸路事情です。
ウユニ路線のバスについてマック岡野の印象としては、いわゆる外国人観光客が多く利用する車内サービスを少し良くして料金少し高めなバス会社の方が事故率が高いように感じます。あくまで私見ですが・・・。何故そうなのかを考えた際に、これも想像の域を出ませんが、一般的にボリビア国内の長距離バス、都市内のミクロと呼ばれる市内路線バス、無線タクシー、さらにはウユニ塩湖ツアーの車両と言った運輸部門の車両は、ほとんどの場合が社名を冠名にした単一の会社ではなく組合として運行しています。そして組合の名のもとに走っている車両は個人所有で、各オーナーが乗客の事以上に大切にしているものです(と言うと言いすぎかもしれませんが)。ウユニ路線についても地元民が主に利用するほとんどのバス会社は組合形式のようですが、どうも外国人観光客が主に使うバス会社は株式会社のようです。つまり株式会社の場合、車両が個人所有ではなく会社所有なのかもしれません。そこで組合の車両と株式会社の車両のドライバーには意識の違いがあり、生活の糧となる車両を壊さない為に、組合の車両のドライバーはより気を付けて走行しているのではないか?というのが私の推測です。
さてボリビア陸路事情の私見はさておき、物理的陸路事情について書きます。
舗装状況ですが、ボリビア国内の主要都市からウユニまでは基本的に舗装が完了しております。オルロ~ウユニ間に至っては新道を作って舗装を完了したのはまだ数年前の事です。ラパス~ウユニ間で10時間ほどかかりますが、それでも随分と良くなったものです。
そんな長時間かかる陸路移動ですが、ボリビアの長距離バスは冷暖房無し、車内トイレ無し、途中休憩があった場合に再出発時の乗客がそろっているかの確認無し、何かあっても謝罪無し、というのが基本です。
近年の長距離バス車両はハイデッカー化が進んでおり、2階にあたる部分の最前列の座席は運転手の頭上でフロントガラス越しになり、前方車窓を楽しめます(ほとんど夜間走行のウユニ路線ではあまりその恩恵はないかもしれませんが)。カーテンの開け閉めも自由です。しかし正面衝突事故の際は死亡率も上がってしまいます・・・。
車体構造は客席部分の安全強度を十分考慮されたモノコックボディーにはなっておらず、車両横転時は屋根に客席部分が押しつぶされてしまう可能性が高いです。
それとバスがしっかりと走行していても、対向車に当たってこられて事故になるケースも少なくありません。
トゥルーフィーについてですが、基本的に定員一杯の乗客が集まり次第出発というのが基本です。観光客が利用の際に特に気を付けないといけないのは、大きな荷物を天井の荷台に積まれた際、しっかりと縛られていないと目的地に着いた時に荷物が途中で落ちたようでなくなっていたと言う事がある事です。それと雨が降り出した際にしっかりとしたシートで覆ってくれていないとズブ濡れになってしまうと言う事もです。
同じ区間をバスと比べた場合、料金は高い代わりに、所要時間は短いです(それだけとスピードを出すとも言いえます)。車内はバスよりも窮屈と思っておいた方が良いでしょう。ウユニ発着のあるトゥルーフィー路線はオルロとポトシ間のみです。
陸路を語ると事故の話がほとんどになってしまいましたが、それ位の覚悟を持って利用しないといけないですよ、とお伝えしたいです。
貧乏人マックのボリビア港内の移動手段はこれまで90%がバス利用ですが、幸いにも事故にはあっておりません。しかし、いつも「まさか事故は起こらないだろう」と思いながらも、「事故ったら仕方無し」の覚悟で乗っております。
ラ・パス~オルロ~ウユニ 陸路 (国道1号線、30号線)
Googleマップ自動計算値
スクレ~ポトシ~ウユニ 陸路 (国道5号線)
Googleマップ自動計算値
ウユニ~トゥピサ間の道路(2017年)
ウユニ~カラマ~アタカマ 陸路 (国道701号線 チリ21号線)
Googleマップ自動計算値
ウユニ~アトチャ間の道路(2014年)
ウユニ バスターミナル バス会社位置図
ウユニのバスターミナルはターミナルとしての建物は無い。
ウユニ発 バス 行先と時刻表
ウユニ バスターミナル バス会社位置図 Googleマイマップ
データ内にバス会社リンク先含む
ウユニ発着バス会社写真集
ウユニ 作ったきり運用されないままの新バスターミナル
日本でも箱もの行政が批判された時代がありましたが、この使われじまいの新バスターミナルはそれどころの話ではないです。
新バスターミナルは鉄道駅の裏の方にあります。既に建物が出来上がって2年ほど経ちます。
実は2018年3月に数週間稼働させようとされた時期がありました。その時は「明日から新バスターミナルの運用を始めます。バス会社は発着をそちらに移し、ツアー会社も期限内にそちらに移転するように。」との通知があり、市内中心にある時計塔内にあった観光警察交番は実際に新ターミナル内のオフィスへと移転しました(ツアー会社は毎回ツアーごとに乗客名簿を持って観光警察に出向き、警察のスタンプを有料で押してもらってコピーを提出しなければなりません。なんで有料やねん!)。
新ターミナル内はツアー会社棟とバス会社棟の2棟があります。しかし2棟とも「使えな~い!!」と言った代物です。
まずツアー会社棟。ツアー会社に移転を強制する割に、オフィスの数が全く足りていません。しかもそれぞれがチケット販売できる程度のスペースしかなく、これまでツアー会社が使っていたオフィスの機能を満たす為には最低2オフィスを賃貸しないといけない位の広さで、しかもお互いのオフィスの行き来は壁をぶち壊さないちけないです。
良い点と言えば奇麗なトイレがある事と、実際に使われるのかは疑問ですが暖房設備が備わっていた事です。
次にバス会社棟ですが、オフィスの方は特に問題なさそうでしたが、何をとち狂ったか、設計者はバスの構造を知らないのか、バス発着場所が地面より1m程高台になっているのです。物理的にあれでは人はバスの乗り降り出来ないです。バスに乗ろうと思えば一旦ターミナルの端まで歩いていき、そこの階段で地面まで下りてバスの停留場所を横切ってまたバスの場所まで戻らないといけないという格好になります。
ツアー会社もバス会社も新バスターミナルに移転したい雰囲気は一切なく、移転した会社も1社もなく、その内に運用開始宣言後数週間で観光警察も前の場所に戻り、再び締め切り状態の新ターミナルへと戻りました。この先使われる事はあるのでしょうか…。
新バスターミナル 写真撮影方向
ウユニまでの鉄道
ボリビア国内の鉄道は国鉄として運営されていましたが、1990年代の国営企業民営化の政策により現在は低地と高地それぞれ別の2社の会社により運行されています。ウユニを通る鉄道は高地を走るFCA、アンデス鉄道株式会社(Empresa Ferroviaria Andina S.A.)が運行するオルロからアルゼンチン国境のビジャソンに至る路線です。国鉄時代はラパスまでつながっていましたが、現在の元ラパス駅はロープウェイ赤路線の乗り場となっています。
オルロ~ビジャソン間ではエクスプレッソ・デル・スール号(急行)とワラ・ワラ号それぞれが週2本運行されています。両方とも連結している客車、停車駅共に同じですが、オルロ~ビジャソン間の所要時間には2時間ほどの違いがあります。しかし運行日が違いますから、よほどのこだわりが無い限りどちらの列車に乗ろうか迷ったりする事はないでしょう。しかもオルロ~ウユニ間だけで見れば所要時間はほとんど変わりません。
列車の方は1等のエヘクティボ車、2等のサロン車、3等のポプラル車、食堂車、電源車、荷物車、貨物車が連結されています。
手前が2等車、奥が3等車
(トゥピサ駅にて)
2等車。外見上は1等車と2等車は分からない。
(ウユニ駅にて)
3等車車両に書かれたワラ・ワラ号名
機関車は日本の電気機関車にそっくりです。それもそのはず。この機関車は日本の日立製作所と三菱重工がアンデス鉄道向けに製造した特注品(一般注文かもしれませんが、とにかくアンデス鉄道向けに設計製造したもので、他の場所では走っていません)なのです。しかしここに走っているのは電気機関車ではなく、ディーゼル機関車(ディーゼル駆動ではなく、ディーゼルエンジンで自己発電をしてモーターを駆動するタイプ)です。
日立評論さんによりますと、日立と三菱で各10両づつ、合計20両が納品されたようです。
しかしぶらり秘境探検隊さんによりますと、「841~845、951~960号車(計15両)が1968年製、1011、1012、1018~1023号車(計8両)までが1978年製」となっていますが合計すると23両になり、実際は20両製造なのか23両製造なのかどちらなんでしょうね。
とにかく現在でも轟音を響かせながらこれらの機関車は頑張っています。
原型モデルとなった車両
面立ちのモデルとなったのは製造年からしてこの二種の電気機関車と思われる
客車の方はフィアット製で、車両の真ん中部分に乗降口があり、座席はそちらに向かって配置されています。つまりひと車両の中で登り向き、下り向きの座席があるので、自分が指定された座席によっては進行方向と逆向きに着座する事もあります。
何度か内装の改装が行われ、車内は奇麗でバスよりも座席空間も広いです。しかし元々の車体が古い事とレール状態が良く無い事もあってか走行中はかなりの騒音です。
1等のエヘクティボ車と2等のサロン車は共にリクライニングシートですが、サロン車の座席は背もたれの丈が短く、もたれかかると頭がダランと後ろに垂れ下がってしまうので、寝る際には頭を横に傾けないといけません。両車の料金には2倍以上の差がありますが、余裕のある方はエヘクティボ車をお勧めします。私はポプラル車は敬遠しますがサロン車で我慢します。
3等のポプラル車はリクライニング無しの対面座席となっています。料金がバス並みに低い設定になっているせいもあってか、地元ボリビア人がたくさん乗り込みます。
食堂車の営業時間は15時半~24時のようです。
列車には乗客の荷物車両が連結されていますので、スーツケース等の大きな荷物はそちらに預け(預け荷物代はかかりません)手荷物だけで乗車します。荷物引換書が渡されますので、荷物の紛失はほぼないかと思われます。
各車両乗降口部にあるトイレも、古さを感じますが奇麗に清掃されています。
オルロ発の車両に乗ると、出発後すぐに線路はウル・ウル湖の真ん中を走り、車窓の両側は湖でフラミンゴの群れを見れる事もあります。機会があれば一度は乗ってみられると良いかと思います。
但し鉄道の運行について、2018年初頭の大雨でトゥピサ地区の川沿いを走る線路が崩壊した為、2018年中はオルロ~ウユニ間のみの運行となっております。現在2019年からの全線運行再開を目指して復旧工事が進められています。
一等車両 エヘクティボ
二等車両 サロン
三等車両 ポプラル
荷物車と貨物車
車内トイレ
乗降口
連結部と台車
鉄道時刻表(通常時)
鉄道時刻表(2018年の現行)
料金表
FCAアンデス鉄道路線図
貨物列車
FCA動画
ウユニ駅 写真集
ウユニ駅
アトチャ駅 写真集
アトチャ駅
トゥピサ駅 写真集
トゥピサ駅
ビジャソン駅 写真集